2008年06月18日

苦悩からの解放--自然を眺める

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(3)」(24)
--「意志と表象としての世界」--

<第三巻 表象としての世界の第二考察>
--根拠律に依存しない表象、プラトンのイデア、芸術の客観--

<苦悩からの解放--自然を眺める>
「激情とか窮乏とか心配とかで苦悩している人も、たった
一度であっても自由に自然を眺めるならば、たちまち元気
づき、快活となり、はげまされるのである。
激情の嵐、願望や恐怖の圧迫、意欲にともなうあらゆる
苦悩は、その場合たちどころに不思議な仕方で和らげられ
てしまう。意欲から解放されて、意志をもたない純粋な認
識作用に没頭した瞬間、われわれはいわば別世界にはいり
こんだからである。」


参考:
「木々はわれわれの感官による観察のために様々な
その形態を提供している。これらの形態によってこの
世界の仕組みがわれわれの眼に見えて美しいのである。
したがって、
木々は知ることができないかわりに、
いわば知られることを
欲しているように見えるのである。」
(「神国論(第11巻・第27章)」聖アウグスティヌス)


panse280
posted at 21:33

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