2008年06月13日

色即是空としての世界

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(2)」(19)
--「意志と表象としての世界」--

<第二巻 意志としての世界の第一考察>

「意志は認識に照らされた場合、自分がいまここで
意欲するものが何であるかは何時でも知っているけ
れども、意志がそもそも何を意欲するかは決して
知らない。」
(第二十九節)

<用語について>
書名にある「意志」という言葉は、勿論、広辞苑に
書かれているような「物事をなしとげようとする、積
極的な志」、というような意味ではなくて

意志≒物自体(カント用語)≒イデア(プラトン用語)
という意味であるが、私見では、

意志≒空(禅語:絶対者)であり、表象≒色(仏教語)である。

意志も空も絶対者であり、ショーペンハウアーも禅も、
貧によって最高の境地へ至る、と説く。

「意志と表象としての世界」という題名は、
日本語に訳すと、「色即是空としての世界」となる。
ショウペンハウエルが自信満々に、第二巻の終わりで、
「まだ一度も存在したことのない思想・・・」と言って
いるのは、誇張ではない。それは、西洋においては
正しく、初めての”思想(プラトン、カント批判を経て
構築された)”だったのである。
この書に展開される「芸術論」はいまだに輝きを失って
いない。

<空とは>(鈴木大拙)
「「空」という言葉は、仏教では二つの意味をもつた
めに、混乱を招いている。まず、一つは、全てのものは、
永久性をもたない、という意味であり、もう一つは、
万物は「空(絶対者)」に根ざし、この根ざすとい
うことを十分理解する限り、それは実在する、とい
う意味であり、禅においての「空」は、この意味である。」


panse280
posted at 22:00

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