2008年02月20日

画餅(がびょう)

道元1200-1253
dougen

(4)「正法眼蔵」(52)

<画餅(がびょう)>
道元43歳

「絵に描いた餅では飢えを満たすことができない。」
の解釈について道元は、「概念」の力を説く。

(私訳)
全ての仏は画仏である。画仏と画餅と比べてみるがよい。
生死も去来も画図である。無上の智慧も画図である。
万有といい、虚空というも画図である。
とするならば、絵に描いた餅でなければ、飢えを満たす
効能はないのである。

「そして、その意味するところをまなびいたった時、
その時人はいささか、物を転じ、また物に転ぜられる
ちからが、わが身心にくまもなく溢れることを感ずる
であろう。
いまだその功徳の溢るるを感じないうちは、まだまだ
学道の力量がでてこないのである。
そして、その力量を実現せしむることは、つまるところ、
その画を証することによって実現するのである。」
(「正法眼蔵4」(増谷訳、画餅)


私注:
人は思い描けるものは全て創り出すことが出来る。
パンでも米でもいい、それを思い描ける画がなかった
ならば、それを獲得することすらできない。
何が欲しいか、何をやりたいのか、・・・それらを
思い描けなければ、立ちつくすのみである。

panse280
posted at 20:12

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