2007年11月17日

ヒューマニズム

渡部昇一
shoichi watanabe 1930-

「かくて歴史は始まる」(3)


<石門心学とルネッサンス>
石田梅岩(1685-1744)は石門心学の創始者である。

「心学では、「各人みな心を持っているのだから、その
心を磨くのが大事である。磨くための手段としては、
心を高める宗教ならば、神道だろうが、仏教だろうが、
儒教だろうが何でもいいのだ」と説いた。
・・・
心学の教えは宗教家からみれば、言語道断な教えであろう。
・・・
では、西洋史における心学に当たるのは、何であろうか。
私の観察では、ルネッサンス運動がそれに近い精神を
持っていたと見ているのである。
ルネッサンスの時代、ヨーロッパ人が一生懸命読んだの
は古典であった。つまり、ギリシャやローマの古典である
が、これはキリスト教の立場からすれば、異教徒の
文学であって、その文学の中には異教の神が目白押しに
出てくる。」

「理屈はともかく現実の問題として、古典教育を受けな
かった者より、古典教育を受けた者のほうが、やはり
人間的にも能力的にも優れていることが明白となって
しまった。
・・・
そして、この古典教育の流れは、ヒューマニズムという
考え方まで生み出した。」


注:ヒューマニズムは日本では「人道主義」と訳して
いるが元来は「ギリシャ・ローマの古典研究」と訳す
のが正しい。

panse280
posted at 08:14

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