2007年08月23日

芥川、漱石、芭蕉

岡潔1901-1978
kiyoshi oka

「春宵十話」(24)


<好きな文学>
「私の好きな文学者をあげれば、まず芥川、漱石、
そして芭蕉ということになる。
・・・
芥川はまことに一筋に理想を追い求めた人といえる。
「東洋の秋」「尾生の信」などを読めば、なるほど
とうなずかれるに違いない。
・・・
漱石は東洋流の、つまり情操型の典型的なものである。
・・・
亡くなる年の夏、芥川に送った手紙の次のような一節
がある。
「自分はこの夏は、午前中創作を書き、午後は籐椅子を
持ち出して庭の緑蔭を楽しむのであるが、午前中の創作
活動が、午後の休息の肉体に愉悦を与えるのを例として
いる。自分は文学はここまで来なければうそだと思う」
全く同感で、この一節は人類の文化にとって非常に貴重
な文献だという気がする。
・・・
朝日新聞に入社した当初だったとおもうが、次のように
獅子吼したことを思い出す。
「自分の小説はすくなくとも諸君の家庭に悪趣味を持ち
込むことだけはしない」
・・・
いまの文学者のだれがこれだけのことをいい切れるだろう
か。」

panse280
posted at 20:08

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