2007年07月11日

焼き物

小林秀雄1902-1983
hideo kobayashi

「人生の鍛錬」(30)
--小林秀雄の言葉--新潮社編

<焼き物>
「焼き物は、見るものではない、使うものだ。
これは解り切った話だが、私の経験では、解り
切った話を合点するのには、手間がかかった。
いい盃だと思って買って来る。呑んでいるうち
に、いやになる。今度は、大丈夫だろうと思って
買って来る。成る程、呑んでいても欠点は現れて
来ない。だが、何となく親しめない。
そのうちに、誰かにやってしまう。
そんな事を、長い間、くり返してきた。」
(「信楽大壺」)

panse280
posted at 21:54

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字