2007年04月17日

浄土と現世

吉本隆明1924-
takaaki yoshimoto

「最後の親鸞」(5)

<浄土と現世>
「親鸞にとって、現世の憂苦こそは浄土
への最短の積極的な契機であり、これを
逃れるところに浄土があるという思想は、
すでに存在しなかった。
だが、時衆では、現世が憂苦であるがゆ
えに、浄土は一刻もはやく現世を逃れて
到達すべき荘厳の地であった。
このちがいは親鸞の思想を、浄土宗一般
とわかつかなめであった。」

「法然の教義をつきつめていけば、現世
をいとい来世をもとめるという思想を徹
底化してゆくよりほかはない。」

panse280
posted at 21:17

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