明るさは滅びの姿
吉本隆明1924-
takaaki yoshimoto
「真贋」(2)
<明るさは滅びの姿>
「僕は太宰治という人が好きですが、なかでも
一番好きな言葉は
「平家ハ、アカルイ。(中略)アカルサハ、
ホロビノ姿デアラウカ。人モ家モ、暗イウチハ
マダ滅亡セヌ。」(「右大臣実朝」太宰治)
という実朝のせりふです。
「明るいからいいという当たり前の判断を根本
から疑ってみる。そうすることでもっと世の中
の出来事や自分自身というものを相対的に見る
ことができるようになっていくのではないでし
ょうか。」