2006年11月26日

謡曲「山姥(やまうば)」の禅的解釈

鈴木大拙1870-1966
daietsu suzuki

「続 禅と日本文化」(12)「絶版」


<謡曲「山姥(やまうば)」の禅的解釈>
「「山姥」は深い思想の滲みこんだ仏教的特に
禅的な謡曲である。それは恐らくは僧侶が禅を
広めるために書いたものであろう。
しかし、誤読されて、多くの能の愛好者もこの
曲の真意を逸している。
・・・・
多くの人は愛とは何か見た目の美しい、若々しい、
たをやかな、魅力のあるものだと思っている。
・・・・
しかし、愛そのものはよく働く農婦のように、
やつれた姿をしている。他のもののために苦労を
重ねるところから、その顔は皺(しわ)だらけで、
その髪は真白だ。
・・・・
その生活には苦労の絶え間がないが、喜んでそれに
耐える。世界の果から果へと旅をつづけて、
休むことを知らず、止まることを知らず、憩ふこと
を知らぬ。
かかる倦むことを知らぬ働きという点から見れば、
愛を表現するのに山姥を以てするのはふさわしい
ことである。」


panse280
posted at 11:22

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