武士の宗教
鈴木大拙1870-1966
daietsu suzuki
「禅と日本文化」(13)
<武士の宗教>
「禅は、・・・
合理・非合理いかなる結論にもせよ、人が
それに達したものをもって突進することを
説いた。・・・
禅は行動することを欲する。
最も有効な行動は、ひとたび決心した以上、
振り返らずに進むことである。この点において
禅はじつに武士の宗教である。
「潔(いさぎよ)く死ぬ」ということは、
日本人の心に最も親しい思想の一つである。
・・・
「潔く」は「悔いを残さず」「明らかな良心
をもって」「勇士らしく」「ためらうことなく」「落ち着き払って」などの意味である。」