デジカメの限界？

荒木経惟1940-
nobuyoshi araki

「すべての女は美しい」(6)


＜デジカメの限界？＞
「今や写真の世界って、技術で評価できなくなったん
じゃないかな。だれでも、いい写真が撮れるように
なった、つまりカメラが天才なんだよね。
・・・・
だれでもうまく撮れるはずのカメラでいい写真に
ならなかったら、その人間がダメなわけでしょ。
・・・
オレは、「弘法筆を選ばず」で、どんなカメラでも
使うけど、なんでもいいんだよってふりをしながら、
「この女にはこれ」っていうのはあるな。それと、
新しいカメラが好きだね。
その時代が作りだしたものってのを、カメラ自体が
表現しているからね。
・・・
ただ、デジタルカメラっていうのは、ちょっと違うな
と思うね。写真には、水と紙がないとできないって
いう感じがある。」