2006年09月27日

情欲なしで女の裸体を描写する試み

森本哲郎1925-
tetsuro morimoto

「20分でわかる「夏目漱石」」(1)
(月刊文庫「文蔵9月号」)


<草枕>
(情欲なしで女の裸体を描写する試み)

「あらゆる事実や人の所作をいっさいの感情移入
も欲望も持たず、ただ純粋に眺める心構えこそ、
本当の芸術を生み出す力だと、彼は言う。
だから、ヒロインの那美にもまったく恋心を
抱かずに、ただひたすら彼女を観察する。
作中、風呂場で偶然出会ってしまった那美の
ヌードを描写する「余(よ)」の説明は、秀逸。
漱石は後に、「女の裸体を情欲なしで上品に書く
ことにチャレンジした」と、この部分の執筆意図
を雑誌インタビューで述べている。
また、本作では「読者にただ「美しい感じ」を
残せれば、それでよい」とも。」

panse280
posted at 20:01

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この記事へのコメント

1. Posted by 筧 勝治   2007年04月14日 15:31
女の裸体を見て「あらゆる事実や人の所作をいっさいの感情移入
も欲望も持たず、ただ純粋に眺める心構えこそ、
本当の芸術を生み出す力だと、彼は言う。」とあるが絶対ありえない話し
だと思う。人間は情欲は必ず心にいだくと思う。

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