2006年09月15日

女性

鈴木大拙1870-1966
daisetsu suzuki

「日本的霊性」(16)


<女性>
「自然に対する優しい心持ち、自然界景物の時節に
つれて移り変わる容態に細かく触れていく神経ーー
こんなものは日本女性ならではもち得ないとさえ
思われる。」

「仮名文字がなかったら、日本は明治維新の大業を
成し遂げ得なかったと思う。
外来の文学・思想・技術等は、いずれも仮名文字の
屈伸性・弾力性・連結性などによりて、国民精神発展
の上に自由に取入れられたのである。
この事実を考えてみると、我らは平安朝女性の創造的
天才に対して、十二分の謝意と敬意とを表すべきである。」

<女性文化の欠陥>
「女性は感覚性と感情性とに富んでいるが、論理と
霊的直覚に欠けている。論理の方面はとにかくとして、
霊的直覚がなくては、日本民族も世界文化の向上に
資すべき何ものをももたぬということになる。
・・・
女性文化は箱庭で出来る、温室性をもっている。
平安朝時代は日本が箱庭式に生きていた時代である。」

panse280
posted at 22:03

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