2006年08月16日

第135回芥川賞発表

「第135回芥川賞発表」
文藝春秋「9月号」

「八月の路上に捨てる」(伊藤たかみ)
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選考委員名:芥川賞作品
石原慎太郎:034(1955) 石原慎太郎 太陽の季節
河野多惠子:049(1963) 河野多惠子 蟹
村上龍:075(1976) 村上龍 限りなく透明に近いブルー
宮本輝:078(1977) 宮本輝 螢川
高樹のぶ子:090(1983) 高樹のぶ子 光抱く友よ
池澤夏樹:098(1987) 池澤夏樹 スティル・ライフ

黒井千次:「聖産業週間」(1968)が芥川賞候補。
山田詠美:「ベッドタイムアイズ」(1985)文藝賞受賞。
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<選評>

石原:「いつも、新人の新しい感性による新しい
作品の刺激を願って選考に臨むが、今回もまた
期待外れでしかなかった。」

村上:「今回の候補作はどれもレベルが低く、小説
や文学というものを「なぞっている」ような気がした。」

宮本:「今回、私はどの候補作も推せなかった。」

池澤:「前回も思ったが、なんでこんなにビョーキ
の話ばかりなのか?まるで日本全体がビョーキみたい。」

黒井:「このところ、候補作品のタイトルがやたらに
長くなったのは何故なのだろう。」


芥川賞は私の中では第75回村上龍氏で終わった気がする。
何故なら、その後、優秀な人は文学なんてやっていられ
ない時代に入ったからである。
昔、フランスの詩人ヴァレリーが「今は詩なんて書いて
いる場合ではない。」と言った。萩原朔太郎も同様な
言葉を残している。


今回の「八月の路上に捨てる」(伊藤たかみ)について
は、語ることもないだろう。


panse280
posted at 09:49

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