2006年06月23日

吉本隆明

吉本隆明1924-
takaaki yoshimoto

「読書の方法」(8)完


<吉本隆明>
吉本隆明という人は、正直で、清潔で自由な
人である。
十代、学生寮の天井には、墨でかいた
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を貼った人である。
行きつけの書店は、自宅から近い
文京区白山にある南天堂書房。
周、2回顔を出し、月平均6〜7冊の本を購入
する人である。
初めて買った本は「硝子戸の中」(漱石)
理由は、およそ小説など読みそうにない
クラスメートから「赤シャツ」とからかわれた
のがきっかけだった。
「赤シャツ」の意味をたずねると、漱石の
「坊っちゃん」にでてくると言われ、口惜しさも
手伝って早速、それを買いにいったが、なかった。
そこで、かわりに漱石の「硝子戸の中」を買った
のである。
読後の感想は、”漱石には「暗い立派さ」がある。”

小林秀雄、太宰治、夏目漱石、親鸞、マルクス、
宮沢賢治、・・・吉本隆明を育てた人たちである。

自分の思いを正直に語れる人はマレである。
吉本隆明はそのマレな人である。

panse280
posted at 19:32

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