2006年03月19日

茶室

岡倉天心(覚三)1863-1913
tenshin okakura

「茶の本」(11)


<茶室>
「(茶室)数寄屋の原義は「好き家」である。
・・・
それは詩趣を宿すための仮の住み家であるからに
は「好き家」である。
さしあたって、ある美的必要を満たすためにおく
物のほかは、いっさいの装飾を欠くからには「空(す)
き家」である。
それは「不完全崇拝」にささげられ、故意に何かを
仕上げずにおいて、想像の働きにこれを完成させる
からには「数奇家」である。
茶道の理想は十六世紀以来わが建築術に非常な影響
を及ぼしたので、今日、日本の普通の家屋の内部は
その装飾の配合は極端に簡素なため、外国人には
ほとんど没趣味なものに見える。」

「茶室は見たところなんの印象も与えない。それは
日本のいちばん狭い家よりも狭い。それにその建築に
用いられている材料は、清貧を思わせるよういできて
いる。
しかしこれはすべて深遠な芸術的思慮の結果であって、
細部に至るまで、立派な宮殿寺院を建てるに費やす
以上の周到な注意をもって細工が施されているという
ことを忘れてはならない。」

「正統の茶室の広さは四畳半で維摩(ゆいま)の経文
の一節によって定められている。」

panse280
posted at 20:51

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