2006年02月10日

水の巻

宮本武蔵1584-1645
musashi miyamoto

「五輪書」(3)


<水の巻>
この書に書き付けたるところ、
ことごと、一字一字にて思案すべし、

兵法心持ちの事、兵法の道において、
心の持ちようは、常の心にかわる事なかれ、
常にも、兵法の時にも、少しもかわらずして、
心を広く直にして、きつくひっぱらず、
少しもたるまず、心のかたよらぬように、
心を真ん中におきて、心を静かにゆるがせて、
そのゆるぎの刹那も、ゆるぎやまぬように、
よくよく吟味すべし、
静かなる時も心は静かならず、何とはやき時も
心は少しも早からず、心は体につれず、体は
心につれず、心に用心して、身には用心をせず、
心のたらぬ事なくして、心を少しもあまらせず、
上の心は弱くとも、底の心を強く、心を人に
見分けられざるようにして、少身なるものは、
心に大きなる事を残らず知り、大身なるものは、
心に小さき事をよく知りて、大身も少身も、
心を直にして、我が身の贔屓(ひいき)をせざる
ように心をもつ事肝要なり、
心の内濁らず、広くして、広きところへ知恵を
置くべき也、

panse280
posted at 20:59

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