2004年07月26日

ものまね、の意味

谷崎潤一郎1886-1965
junichiro tanizaki

「ものまねの伝統とコピー商品」

以前から不思議に思っていることが
あります。それは、アジア地区での、
コピー商品の多さです。パソコンソフト
からバイクその他、実に多い。
谷崎氏の「恋愛及び色情」の中に、
コピー作品の”ヒント”を見つけました。


「文学芸術にしても、われわれの理想と
するところは前人未踏の新しき美を独創
することにあるのでなく、古えの詩聖や
歌聖が至り得た境地へ、自分も到達する
こといあった。・・・・・
即ち己れを空しゅうして前人の跡を踏も
うとするもので、そう云うことから考え
ると、古来支那の絵に贋作が多く、かつ
贋作を巧みにする者が多いのは、必ずし
も人を欺そうとする意志からではないか
も知れない。
彼等に取って個人的功名などは問題でな
く、ひたすら己れを古人に合致させるこ
とが楽しいのかも知れない。」

勿論、現在のコピー商品は、違法行為と
知って行っている行為であり、弁明の余
地はないが、社会生活に長い間流れてい
る、物まね、即ち、悟道への道、という
伝統があったことが、少なからず影響し
ているように思えてならない。

以前、欧米人は、日本人を”さるまね”
民族と酷評したが、”まね”という技術
を極めるためには、己を、限りなく無に
しなければ出来ないことなのである。
そして、欧米人にとって、これが一番
苦手なことなのである。

ものまね、という無私の精神はアジア
の文化である、時代は今、オープン
ソース(情報公開)である。
今後、ますます、アジアの本領が発揮
されるかもしれない。


panse280
posted at 11:29

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字