2004年04月28日

大菩薩峠

中里 介山
kaizan nakazato
1885-1944

『大菩薩峠』
「20世紀哲学の壁を破った小説」

「この小説「大菩薩峠」全篇の主意とする処は、
人間界の諸相を曲尽(きょくじん)して、大乗

遊戯(だいじょうゆげ)の境に参入するカルマ
曼陀羅(まんだら)の面影を大凡下(だいぼんげ)

の筆にうつし見んとするにあり。この着想前
古に無きものなれば、その画面絶後の輪郭

を要すること是非無かるべきなり。読者、
一染(いっせん)の好憎に執し給うこと勿れ。

至嘱(ししょく)。」(巻頭の言葉:大菩薩峠)


大菩薩峠 全20巻セット


ニーチェが「神は死んだ」と叫んだとき、
哲学は死んだ。
その後、世界をリードしたものは、言語学、
民族学、量子力学、・・・であって、
哲学ではなかった。

哲学は、ついに、ニヒリズムを解決できなかった。
「大菩薩峠」は、そのニヒリズムを見事に解決した。

この小説は、未完である、しかし、十分である、
人が、やたらに殺される、悪党がいる、画家がいる、

すべての人が主人公であり、すべての人が
いとおしい、人が人であるとき、それは愛すべき存在
である。

この中には、全ての哲学が含まれている、そして
それらが、対立することなく、慈悲につつまれている。

panse280
posted at 20:43

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