2005年05月17日
危険は逃げるものを追いかける
モンテーニュ1533-1592
Michel Eyquem de Montaigne
「エセー」(81)
<危険は逃げるものを追いかける>
アルキビアデスが語る戦友、ソクラテスの退却の様子。
「いつもと少しも変わらぬ悠々たる足取りで歩きながら、
しっかりと落ち着いた視線で自分の周囲の状勢を的確に
判断し、ときには味方を、ときには敵を見廻し、味方に対
しては激励し、敵に対しては自分の命を奪おうとする者に
この血と命をしこたま高く売りつけてやるぞという気構え
を見せていることに気がついた。二人(ソクラテスとラケス)
はこうして逃げおおせた。
実際、敵はこういう人には進んで攻撃をしかけずに、かえ
って恐れる人を追いかけるものである。」
「われわれが常に経験するように、危険からしゃにむに逃れ
ようとすること以上に、われわれを危険におとすものはない」
「一般に恐れることが少なければ危険に会うことも少ない」
Michel Eyquem de Montaigne
「エセー」(81)
<危険は逃げるものを追いかける>
アルキビアデスが語る戦友、ソクラテスの退却の様子。
「いつもと少しも変わらぬ悠々たる足取りで歩きながら、
しっかりと落ち着いた視線で自分の周囲の状勢を的確に
判断し、ときには味方を、ときには敵を見廻し、味方に対
しては激励し、敵に対しては自分の命を奪おうとする者に
この血と命をしこたま高く売りつけてやるぞという気構え
を見せていることに気がついた。二人(ソクラテスとラケス)
はこうして逃げおおせた。
実際、敵はこういう人には進んで攻撃をしかけずに、かえ
って恐れる人を追いかけるものである。」
「われわれが常に経験するように、危険からしゃにむに逃れ
ようとすること以上に、われわれを危険におとすものはない」
「一般に恐れることが少なければ危険に会うことも少ない」