2017年02月28日

しごき・可愛がる

「横綱の品格」(2)
双葉山 1912-1968
futabayama   

2008.2.15 第1刷発行(ベースボール・マガジン)

<しごき・可愛がる>
私(大鵬)のころには、「シゴク」という
おぞましい言葉はなかった。
コイツはものになりそうだと思えば、指導は
厳しくなる。
私には、「鬼軍曹」の十両滝見山がついた。
私は必死に持ちこたえた。滝見山さんに鍛え
られている私の姿はいじめられているように
みえた、とあとになって人からよく聞いた。
しかし、当の私にはそんな意識は微塵もなかった。
勿論、恨むことなど考えもつかなかった。
ひたすら私を強くするために、そこには限りない
信頼関係があった。これが「可愛がる」の
本当の意味である。

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