2013年02月28日

楠木正成 1294-1336 42歳

「人間臨終図巻(機法廖24)

山田風太郎 1922-2001
fuutaro yamada

2001.03.15 初版(徳間文庫)

<楠木正成 1294-1336 42歳>
「太平記」によれが、追いつめられた楠木勢は、

「楠木の一族13人、手の者60余人、六間の客殿に
二行に双居て、念仏10ぺんばかり同音に唱えて、
一度に腹をぞ切ったるける。正成、座上に居つつ、
舎弟の正季(まさすえ)に向って、「そもそも
最後の一念によって善悪の生を引くといえり。
九界の間に何か御辺の願いなる」と問いければ、
正季からからと打ち笑って、「七生までただ同じ
人間に生まれて朝敵を滅ぼさばやとこそ存じ候え」
と申しければ正成世にうれしげなる気色にて、
「罪業深き悪念なれども我もかように思うなり。
いざさらば同じく生を変えてこの本懐を達せん」
と契って、兄弟ともにさしちがえて、同じ枕に
臥しにけり」

「太平記」は史料としては、完全にはあてになら
ないが、これによれば「七生報国」という言葉は、
正成ではなく、弟の正季の言葉だった。

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