2012年06月30日

性格

「日本人養成講座」(4)
三島由紀夫  1925-1970
yukio mishima
1999.10.8 第一刷発行(株式会社メタローグ)

<性格>
「性格という概念は二十世紀以来、小説の中では
大して重要ではなくなりました。
・・・
性格という概念を正確に信じて、性格の演ずるとおり
の劇をとことんまで演じた一人の小説家の告白小説が
コンスタンの「アドルフ」であります。
この十九世紀の初頭に書かれた小説は、アドルフという
男の優柔不断な性格が、相手の女および彼自身をも
目茶苦茶にしてしまう経過が、目に見えるようにあり
ありと書かれています。そうしてそのあと書で著者は
こう申します。「境遇などというものはまことにとる
に足らぬもので、性格がすべてです。たとえ外部の
ものや人とは縁を断てても、自己と縁を断つことは
できません。」
・・・
つまりこの恋愛は性格の衝突、性格の演ずる葛藤なの
であります。性格というものの概念を如実に知りた
かったら、是非「アドルフ」をお読みなさい。」

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