2007年12月31日

2007大晦日

今年を振り返って。

今年の一字「偽」
偽装問題多発、官僚汚職とずさんな仕事(年金など)、
地球温暖化が世界共通の危機意識に、原油高騰、サブ
プライム問題、ケータイ小説、ワーキングプア・・・

今年2007の科学10大ニュース
(サイエンス誌「10大ブレークスルー」12月21日号)

私の一番!「山中教授(2位 ヒト人工多能性幹(iPS)
細胞の作成)」2007,12.31「朝日新聞」に関連記事
---「オールジャパン」でないと勝ち残れない---
アメリカが特許に、ばく進している。日本発の技術なの
に・・・

1位 ヒトの遺伝的多様性の解明の進展
個体ごとに異なるゲノムの多様性が疾患や個体の特徴に
担う役割について理解が深まった。2007年は,日米英中
とカナダの研究機関が作成した「ハプロタイプ地図」な
どで遺伝子の個人差の解明が進んだ。
その結果、心房細動,自己免疫疾患,躁鬱病,乳ガン,
結腸直腸ガン,I型およびII型糖尿病,心疾患,高血圧症,
多発性硬化症および関節リウマチなど,多くの疾患につい
ても新たな情報を得ることができた。
また2007年には,DNAに含まれる何十億個もの塩基のうち
数千〜数百万個が2,3世代のうちに失われたり増えたり,
あるいは複製されたりして,遺伝的活動が変化してしまう
ことがわかった。

2位 ヒト人工多能性幹(iPS)細胞の作成
2006年,京都大の山中伸弥教授らはマウスの胚性繊維芽
細胞に4つの因子を導入することで胚性幹(ES)細胞のよう
に分化多能性を持つ人工多能性幹細胞(iPS細胞:induced
 pluripotent stem cell)を確立した。2007年11月21日,
同研究グループは,ヒトでも同様に実現できると科学誌
Cellで論文発表。

3位 宇宙線の起源は活動銀河核と判明

4位 医薬品開発に役立つ「Gタンパク質共役受容体」の構
造解明
(ただし,まだGPCRの2種類の構造が解明されただけで,
残りは1000以上ある)

5位 シリコンを超える半導体新素材開発
 
6位 コンピューターへの応用が期待される「量子スピンホ
ール効果」確認
(将来的にコンピュータの新しいIC開発に結びつく)

7位 ワクチン改良に役立つT細胞分裂の詳細解明

8位 医薬品化合物の低コスト合成法開発

9位 脳の海馬が記憶や想像に果たす役割解明
過去を回想することと未来を想像することが,海馬を含め
た脳の同じネットワークで引き起こされていることが報告
された。記憶力が想像力の母であることは確実である。

10位 「チェッカー」ゲーム解明
 8x8の赤黒のマスに,12枚ずつのコマを並べて競う「チ
ェッカー」の勝敗は,互いのプレーヤーがミスをしなけれ
ば引き分けで終了することを,カナダの研究チームが18年
間の研究の末証明した。理論的には,500x10億x10億通りの
ゲームの進行組み合わせが存在するが,研究チームは 10枚以下
の場合の39兆通りのデータベースを解析したという。
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<今年、記憶に残った、テレビ番組>
2007年10月22日(月) 午後10時〜10時59分
総合テレビ「ポアンカレ予想 」 (2006年の科学ニュース
第1位)(1904年フランスの数学者アンリ・ポアンカレによ
って提出された未解決問題の解決)

宇宙に果てはあるのか?宇宙は一体どんな形なのか?
人類が長年、問い続けてきた謎に大きく迫るヒントが去年見
つかった。百年もの間、誰も解けなかった数学の難問「ポア
ンカレ予想」がグリゴリー・ヤコフレヴィチ・ペレルマンに
より証明され、宇宙がとりうる複数の形が初めて明らかになった。

グリゴリー・ヤコフレヴィチ・ペレルマン
1966年 - ロシアに生まれる。
1982年 - 国際数学オリンピックにおいて全問満点で金メダルを獲得。
1996年 - ヨーロッパ数学会賞受賞を辞退。
2003年 - サーストン幾何化予想、及びその系としてポアンカレ
予想の解決を宣言。
2006年 - フィールズ賞受賞を辞退。
現在は無職。2006年1月以降、実家で母親の年金で生活している。
趣味はキノコ狩り。

2006年度、ポアンカレ予想解決の貢献により「数学界のノーベル賞」
と言われているフィールズ賞(幾何学への貢献とリッチ・フローの
解析的かつ幾何的構造への革命的な洞察力に対して)を受賞したが、
「自分の証明が正しければ賞は必要ない」として受賞を辞退した。
アメリカの雑誌の取材に対して「有名になると何も言えなくなって
しまう」と答えている。フィールズ賞の辞退は彼が初めてである。
また、これ以前にも昇進や欧州の若手数学者に贈られる賞などを辞退
したり、賞金100万ドルに全く興味を示さなかったり、興味ある人物
である。
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フィールズ賞:ノーベル賞に数学賞がないことから、カナダ人
数学者ジョン・チャールズ・フィールズ (John Charles Fields)
の提唱によって1936年に作られた。
4 年に 1 度開催される国際数学者会議 (ICM) において、顕著な
業績をあげた 40 歳以下の若手の数学者(4名まで)に授与される。
数学のノーベル賞といわれる。
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