どこに詩があるか
萩原朔太郎1886-1942
Sakutaro Hagiwara
「どこに詩があるか」
「他人からの知識でなく、他人からの
学問でなく、真に「彼自らの思想」を
書いた人々の言葉は、どんな抽象的な
題材ーたとえば科学上の論説のような
ものーであっても、奇体なことには、必ず
そこに「詩」を感じさせる。
なぜといって、真に「彼自らのもの」と
なってしまった思想は、もはや概念でなく、
知識でなく、理屈でなく、実にそれ自らが
彼の生活における感情であり、尚進んで
は気質上の趣味でさえもあるから。
そして「詩」とは、つまりそうした者の
表現にほかならないのだから。」
萩原朔太郎の人生読本続きを読む
Sakutaro Hagiwara
「どこに詩があるか」
「他人からの知識でなく、他人からの
学問でなく、真に「彼自らの思想」を
書いた人々の言葉は、どんな抽象的な
題材ーたとえば科学上の論説のような
ものーであっても、奇体なことには、必ず
そこに「詩」を感じさせる。
なぜといって、真に「彼自らのもの」と
なってしまった思想は、もはや概念でなく、
知識でなく、理屈でなく、実にそれ自らが
彼の生活における感情であり、尚進んで
は気質上の趣味でさえもあるから。
そして「詩」とは、つまりそうした者の
表現にほかならないのだから。」
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