2005年04月18日

書物と私

モンテーニュ1533-1592
Michel Eyquem de Montaigne

「エセー」(52)


<書物と私>
「私は書物を、守銭奴がその財産を享楽するように
享楽する。いつでも好きなときに使えることを知って
いるからである。
私の心はこの所有権だけで満ち足りている。私は平時
にも戦時にも書物を持たずに旅行することはない。
だが、何日も、何ヶ月も読まずに過ごす。「いまに読
もう」とか、「明日」とか、「気が向いたら」とか
言っているうちに時が過ぎてゆく。だが、べつに気に
ならない。実際、書物が私のそばにあって、私の好き
なときに楽しみを与えてくれると考えると、そして、
書物が私の人生にどんなに救いになるかを思い知ると、
どれほどの安らぎとくつろぎを覚えるかは言葉では言
い尽くせない。
これこそはこの人生の旅に私が見出した最良の備えで
ある。
だから、知性のある人で、これをもたない人をたいへ
ん気の毒に思う。」


panse280
posted at 22:03

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