2005年03月04日

ヒルカヌスの死

モンテーニュ1533-1592
Michel Eyquem de Montaigne

「エセー」(13)

<良心について>
「悪事は悪事を企む者をもっとも苦しめる」
(アウルス・ゲリウス「アッティカ夜話」)

「どんな隠れ家も悪人どもには役にたたない。
良心が彼らを彼ら自身にあばくので、安心して
隠れていられないからだ」
(エピクロス)

<友情、動物について>
「王リュシマコスの犬ヒルカヌスは、主人が死
ぬとその寝台の上に座ったまま、飲もうとも食
おうともしなかった。そして主人の遺骸が焼か
れた日に、いきなり駆けだして、その火の中に
身を投げて、焼け死んだ。
ピュロスという人の犬も同じだった。その犬は、
主人が死んでから寝台のそばを離れず、遺骸と
一緒に運ばれていって、最後に主人が焼かれて
いる薪の山に飛び込んだ。」


panse280
posted at 20:16

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