2005年01月23日

インターネット時代の文芸

谷川健一1921-
kenichi tanigawa

「うたと日本人」

「俳句を純粋に愛するしろうとというもの
がある。俳句というものを純真に楽しんで
生活の一部として楽しんでおる人が無数に
ある。専門俳人ではなく、そちらの方に俳
句というものの日本のほんとうの社会現象
がある。」(小林秀雄)

俳句、短歌人口が日本という国に及ぼして
いる影響は計り知れない。
たった一首の歌が、一冊の本に優ること数
知れない。まさに、「簡略これ仏道」
(沢庵「結縄集」)なり、である。

うたと日本人

「あなた(桑原武夫「第二芸術論」)が、
俳句を一ぱいならべて、どれがよいか、と
いうようなことを言っていたが、あれは賛
成しません。ああ並べて品評されたら芭蕉
は現代の一俳人に負けるかもしれない。
しかし、芭蕉の精神というものは、負けな
いし、ああいう例ではその精神をつかめな
い。」(小林秀雄)

「俳句は1980年代くらいからブームになっ
て、俳句人口が1千万人とか2千万人とか言
われた時代があった。
そのため俳句という文芸はどの作品も初心
者が理解できるような程度まで落ちた。
短歌は、80年代に俵万智が瞬間的にブレイ
クした時期がありましたけれど、短歌人口
が増えたわけではない。その結果、相対的
には短歌のレベルが上がった。
インターネット時代が来て、若い10代〜20
代の、文芸で詩を書きたい、という人達が
一斉に短歌になだれ込んだ。
若い世代の短歌の実力というのは、一種の
ルネサンスというか、俳句も詩も比べ物に
ならない、おそらく小説なんかよりもかな
り実験的で面白くて、才能のある人間がか
たまって来ている。
インターネット、デジタル時代の文芸とし
て最初に大きな成果を挙げるのは短歌であ
ろうと私は確信している。」
(現代文学会2003年度大会講演&トーク 
小林恭二/佐藤亜紀」より抜粋・要約) 


panse280
posted at 10:34

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