2005年01月17日

人間の味

岡本かの子1889-1939
kanoko okamoto

「仏教人生読本」(2)


<人間の味>
ある料理通いわく「だんだん料理を食べて行くと
料理の手を余り加えたものより少く加えたもの、
少く加えたものより全く加えないもの、結局、自
然の味そのものが美味(うまく)なってしまう。」

「人間の味というものは、結局、最後には純情素朴
の童心の美しさでありましょう。しかし、ただの童
心というものは、文字どおり童心一枚だけのもので
あって、狡賢にむかい、悪辣にかかったときには、
ひとたまりもなく壊れてしまいます。」

「世の中の酸いも甘いも味わい尽した人の、確実な
性格の裏付けの上に、なお純良性が残り、素朴性が
保留されている、そういう性格の味わいの現れが本
当の尊い童心であります。」


panse280
posted at 20:00

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