2005年01月14日

女の声

谷崎潤一郎1886-1965
junichiro tanizaki

「卍(まんじ)」

「細雪」への序章としての「卍」

「「卍」は「武州公秘話」とならんで、変態性欲
をあつかった、彼の後期の作品にはめずらしい例
外ですが、しかしこの二作の基調をなす一種の女
性崇拝の雰囲気は濃淡の差こそあれ、彼のどのよ
うな「健全」な作品にもただよっているのです。」
(中村光夫)



「・・私(谷崎)は劇場で俳優のセリフを聴く時
以外に日本語の発音の美しさなどに注意したこと
はなかったのだが、大阪へ来て日常婦人の話し声
を耳にするようになってから、始めてそれをしみ
じみと感じた。
京女の言葉づかいが優しいことは昔から知られて
いるが、京都よりも大阪の方が一層いい。・・
私に云わせると、女の声の一番美しいのは大阪か
ら播州あたりまでのようである。」

「性的趣味を離れて、男に対するような気持ちで
舌戦を闘わす時は、東京の女は大胆で、露骨で、
皮肉や揚げ足取りを無遠慮に云うから張り合いが
あるけれども、「女」として見る時は大阪の方が
色気があり、魅惑的である。」


panse280
posted at 22:33

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