2005年01月12日

運命の出逢い

木田 元1928-
gen kida

「偶然性と運命」

恋人達はなぜ、偶然にすぎない出逢いに「運命」
を感じるのか。


偶然性と運命

<特権的瞬間>
「私が偶然ある女性と出逢い、烈しい情動を味わう
と、その瞬間が日常的な時間の系列から脱け出て、
その系列のうちには場所をもたない瞬間、特権的な
瞬間となる。
そのときわれわれは本来的時間性に引き戻され、た
だくるであろう可能性をぼんやり期待するのではな
く、この人とこれからずっといっしょに生きてゆき
たいと、いわば自己を能動的に将来へ向けて企投す
るにちがいない。
そのとき、過ぎ去ったものとして忘却され、時折そ
の忘却のなかから思い出されるだけだった自分の過
去の体験が、採り上げ直され(反復され)、すべて
がこの特権的瞬間を目指して進行してきたかのよう
に意味を与え直され再構造化される。
そうすることによって、この偶然の出逢いが必然に
転じ、運命と感じられるようになる。」

もってまわったハイデガー風の言い回しで、長々と
書いてあるが、つまりはこうである。

ある女性と逢い、恋をした、その時、いままで見て
いた風景が全く違って見えたのである。
誰でも恋の瞬間は詩人である。そして詩人の判断は
絶対なのである。運命なのである。

panse280
posted at 19:57

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